ほとんど幻の美味しさ

「昔のやつは、もっとトマトの匂いがした」という発言をどこかで聞き、ふとかいでみる気になった。

数多くかいでみると、半数以上は無臭だけど、稀にほんのり苗のような匂いがするやつが、たしかにある。だかといって味も違うかというと、それはよく分からない。

しかし、香りは食べ物を美味しく感じる重要な要素。どうせなら自己主張の強いやつがいい。これ以降、香りを確かめて買うのが習慣となってしまった。

ところで、「完熟トマト」と店頭でよく見かける、恐らくその多くは追熟と思われる。

それがどうと言う訳ではないけれど、以前畑に植えている最後を頂いたことがあって、シーズンを終え、苗が枯れるまでぶら下げられていたトマトは、信じられないほど甘く美味しかった。

本当の意味で「完熟」、もしかしたら生産者しか、お目にかかれない代物なのかもしれない。